「大丈夫?」
腰を抜かす男の子に手を差し出し、私は問いかけた。
その子は恐らく小学生で、はっとするほどの美少年。
「すみません!助けてくださってありがとうございます!!」
とても爽やかな声で礼を言うので、自然と笑顔になる。
「ううん、気を付けてね。」
「あ、あの!何かお礼を!」
そう言って、リュックを下ろして何かを出そうとするその子を制止する。
「大丈夫、無事だったならそれで良いから。
それじゃ、気を付けてね。」
小学生にしてはとてもしっかりしている。
少年は何か言いたいそうだったが、私は手を振りながら階段を下りた。


