「・・・・・・。」


「あれ?先輩どうしたんですか?
早く行きましょうよ。」


「・・・お、おお。」




大西先輩の足取りが明らかにおかしくなる。

顔色も、毎秒悪くなっていくのが分かった。







「あ、場所こっちですよ。
ちょっと歩きます。」


「・・・・・・・・吉良。」


「はい。」


「わ、悪い・・やっぱ今日やめとくわ。」


「え!?急にどうしたんですか?」


「いや、なんか・・急に熱が・・・・。」



大西先輩がよろけ出したので、
慌てて体を支える。




「大丈夫ですか!?」


「きゅ、救急車・・。」


「すぐそこに病院あるからそこ行った方が早いですよ。僕の肩に掴まって下さい。」


「いや、お前・・遅刻するだろ・・。」



「ちょっとぐらい遅れても大丈夫ですよ。
先輩を病院連れてったらすぐ向かいます。」



「・・・すまん。」









・・・我ながら名演技だと思う・・。


でも、見る見るうちに弱くなっていく大西先輩を見ると・・・

やっぱり罪悪感がいっぱいになった。






第4章 完