「凄い・・・。

倍率がどれぐらいあるのか分からないけど、
俺はすごい確率で選ばれたってことですね?」


『いかにも。

次の注意事項だが、
“恋人が出来たら魔法は消える”

これは当たり前だが、
“恋人が出来るように”と願い、
我々は魔法を授けた。

だから、恋人が出来たらもう魔法は使えなくするからな。』


「なるほど・・・。

さっき妖精のおじさんが言ってた、
“元 魔法使いの者”っていうのは、

魔法を授けられた後、無事に初の彼女が出来た人の事なんですね。」


『そうだ。もし会うことが出来たら、どのように魔法を活用したか聞いて参考にするがよい。』



「魔法使いの人とか、元 魔法使いの人っていうのは、何かで分かるものなんですか?」


『今のお主のように、
これといった特徴は無い。

つまり実質そういう者に巡り会うのは、よほどの偶然が起きない限り不可能だろうな。』



「そうですか・・・。」