「カンちゃん。見てこれ。」


結婚情報誌に載っている、

“最新 人気ウエディングドレス セレクション”

の中から、見開き1ページ分使っているドレスを見せてきた。


「すごい可愛いね。」


「ね。可愛いよね。」


ナオちゃんは穏やかな笑顔を浮かべながら、掲載されているドレスを1つずつじっくり見ている。






「カンちゃん、私のウエディングドレス姿楽しみにしてたでしょ?」


「・・・え・・ま、まぁ一応。」


「・・・お父さんと一緒に、
バージンロード歩きたかったなぁ・・。」




「ナオちゃん、後悔してない?」


「うん。・・・あ、ごめん。
何だか未練がましい事言っちゃったね。」


「ううん大丈夫。
小さい頃からずっと言ってたもんね。」


「ブーケはカンちゃんにあげるつもりだったんだよ。」


「・・・俺、男なんですけど。」


「アハハ。」