「吉良くん!助かる~。」 “貿易関連課”フロアに着くと、 先程電話してきた矢崎さんが待ってくれていた。 他の女性達は黙々とパソコンに向かって作業をしたり、 英語なのかフランス語なのかよく分からない言葉で誰かと電話をしていた。 「あそこ!」 「分かりました。すぐやりますね。」 矢崎さんに案内された場所で脚立を広げると、早速作業に取りかかった。