ずっと起きていると体が疲れてしまうから、
ナオちゃんと面会できる時間は短い。



しばらく世間話をした後、病室を出た。









病院は・・・昔から嫌いだ。


学校の保健室も同じ様に・・。



当たり前だけど、

こういう場所には、
“楽しい”とか“喜び”とか・・・

そういうものとは正反対の感情しか集まらない・・・。







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「・・・・・・・。」


「びっくりしたでしょ?」


「・・・・あと・・・5年?」


「不思議だよね・・全然実感無いんだ。」


「・・そんな・・・・。」


「もう、カンちゃん泣かないでよ。
・・・・もらい泣き・・しちゃうでしょ・・。」


「なんで・・・なんでナオちゃんが・・・。」


「だから私が死ぬ前に、
早く彼女作って私に見せてよね。」


「・・・ハハハ・・・笑えないよ・・。」

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足早に病院を出ると、再び駅へ向かった。



第1章 完