いつも豪快で、
笑顔が似合うジョージさんだけど、

この時だけはいつにもなく真剣な、
そして昔を懐かしむような表情をしていた。



「それからは、何をしていてもユミコの事が気になってのう。

あれじゃな、一目惚れってやつかいな。

気付けば・・・・・
1人でまたそのお店に行ったんじゃ。

ユミコもワシの事を覚えてくれていたようで、

席まで来て目が合った時に、
思わずお互い笑ってしまったわ。」



「今度はちゃんと喋れたんですか?」


「この前の緊張が嘘だったかのように、
不思議なぐらい打ち解けたよ。

ユミコは聞き上手の話し上手で、ワシは毎日のようにユミコに会いにお店に通った。

仕事のストレスもユミコと話すと途端に忘れてしまうぐらい癒やされたわい。

全てを包み込むような優しさを持ち合わせていた良い子じゃった。」