無表情だったシンゴの目が、 力を込めるかのようにカッと見開いた瞬間、 俺は無意識に・・・もう二度と言わないと決めていたあの言葉を呟いた。 “死”の危険が間近に迫り、 動物的本能が働いたのかもしれない。 「・・・・・・・・動ける・・。」 一瞬のうちにバットで殴られた痛みも、 蹴られた痛みも吹っ飛んだ。 「やめろシンゴ!!」 左手を・・・・ 掌に浮かび上がった光の玉を・・・ シンゴの足を掴むように押し込んだ。