「そうだったな・・・。

そういう意味では、
今でもあの頃と変わってなくて安心したよ。

さっきの飲み屋でも、妊婦の大塚の事をずっと気遣ってたのはカンタロウぐらいだったからね。」


「・・え?別に大塚の事なんにも気遣ってないですよ。」


「そうやって自覚無しに、自然にああいう行動が取れるところが“優しさ”なんだよ。」


「あ、ありがとうございます。」


「ウハハハハ。
さて2人きりになったことだし、例の幼なじみの子とどうなったか聞かせてくれよ。」


「い、いやぁ~・・・
それはちょっと・・。」




明日から月曜日という事を気にすることなく、

久しぶりに会う恩師との会話は、閉店時間ギリギリまで続いた。








第6章 完