白のフローリングと、白の家具。
赤のファブリックと、小物。
ブランケットのグレー。
統一された物たちが、綺麗な部屋であるべきところに大体収まっている。
そして、行き場のわからなかったものたちは部屋の隅で整然と並んでいる。
「…あ、この封筒探してたやつだ」
積み重なった本の上に載っている白い封筒は、いつぞやか担当に渡された作家アンケートだ。
先に戻っていた宮前が、キッチンで氷をつめた袋をつくり、持ってくる。
「固定できるような、包帯とか、ゴムバンドとか、そういう感じのなんかあるか。あと、靴下履いて、ちょっと厚手がいい」
言われるままに包帯を出すと、宮前は怪訝な顔で靴下をはいた和の足に氷をあてて包帯で巻いた。
「なんで湿布はないのに包帯はあるんだ」
「湿布って、すぐ干乾びてしまうんで。買い置きしてないんです」
「確かに包帯も絆創膏も干乾びないけどな…」
薬箱であろう箱の中身をみて納得したようにため息を突いた。
足の治療を終えて、和が出してきた場所に薬箱を戻す。
「…宮前さん、つい人の世話焼いちゃうタイプだったんですね」
和が関心したように言うと、宮前が心外だという風に振り向いた。
「最低限片付いていないと落ち着かないだけだ。怪我人を置いて帰れるレベルじゃなかったのがどうしても我慢できなかった…」
顔にはしっかりと、やってしまった、と後悔の文字が浮かんでいる。
赤のファブリックと、小物。
ブランケットのグレー。
統一された物たちが、綺麗な部屋であるべきところに大体収まっている。
そして、行き場のわからなかったものたちは部屋の隅で整然と並んでいる。
「…あ、この封筒探してたやつだ」
積み重なった本の上に載っている白い封筒は、いつぞやか担当に渡された作家アンケートだ。
先に戻っていた宮前が、キッチンで氷をつめた袋をつくり、持ってくる。
「固定できるような、包帯とか、ゴムバンドとか、そういう感じのなんかあるか。あと、靴下履いて、ちょっと厚手がいい」
言われるままに包帯を出すと、宮前は怪訝な顔で靴下をはいた和の足に氷をあてて包帯で巻いた。
「なんで湿布はないのに包帯はあるんだ」
「湿布って、すぐ干乾びてしまうんで。買い置きしてないんです」
「確かに包帯も絆創膏も干乾びないけどな…」
薬箱であろう箱の中身をみて納得したようにため息を突いた。
足の治療を終えて、和が出してきた場所に薬箱を戻す。
「…宮前さん、つい人の世話焼いちゃうタイプだったんですね」
和が関心したように言うと、宮前が心外だという風に振り向いた。
「最低限片付いていないと落ち着かないだけだ。怪我人を置いて帰れるレベルじゃなかったのがどうしても我慢できなかった…」
顔にはしっかりと、やってしまった、と後悔の文字が浮かんでいる。

