「・・・上出来だ。流石野宮だな。」「?」窓を閉める音で聞こえなかった。
「先生、何て?」
「い~や、お前みたいに気難しい女は居ないって言ったんだよ」
「はぁ!?」またいつもの軽口をたたく先生の胸を叩きながら「ありがとうございます」そうお礼を言った。
「はいはい。んで、お前この作品出展しちまっていいのか?」
「いえ。」
「じゃあ他に出展する作品でもあるのか?」
「ありません。」
きっぱりと答えると先生は少し残念そうに「そうかい、勿体ねえなぁ」と写真を私に返した。
「先生に今を全力で駆け抜けている私自身を見せたかったんです」
震える手を握り、背を向けて伝えると「ふん、まぁ言うようになったじゃねぇか」まだまだ子供だけどな。といつものニヤリとした顔で言っている様が目に浮かんだ。泣かない。泣きたくはない。
