「何してるの?」 「うるさい」カシャ。一枚撮る。 「え!?写真?こんな泥だらけの僕を!?」やめてぇと逃げる樹を今度は私が追いかける羽目になったのだった。 楽しくて、悩んでたことがちっぽけに見えた。 (もう自分に嘘をつくのはやめよう) 私は淡いこの感情のおかげで自分自身の心の隅にある黒い痣を知れた気がした。 気付けば雨は上がり、通り雨が降った後の空は何よりも美しく見えた。