壊れたフィルムと時雨時


「ち、ちあきちゃーん!」樹が後ろから追ってくる。

「な、んで追ってくるのよ!」
「ち、ちあきちゃんがっ、逃げるからだろっ」

だんだん距離が縮まり、手首を掴まれる。

「つ、つかまえたぁ・・・」

息も切れ切れに安堵する樹を見て、びしょ濡れで全力疾走の追いかけっこする高三・・・なんだかおかしくなってきて笑う。

「ふふ・・・」「あ、千明ちゃん笑ったな?・・はは」
「あんただって笑ってるじゃない」
私は鞄を探り、スマホを出しカメラを起動した。