「お前が誰の事言ってるのかは知らねえし興味もねえが、お前の今抱えてる葛藤や激情は魂を揺さぶられるものが撮れるはずだよ」
目を細めて慰めるよう頭を柔らかく撫でた。
落ち着いたので先生にお礼を言って帰ろうと校舎から出るとついに雨が降ってきた。
「千明ちゃん!」樹が校門の前で傘をさして私を待っていた。
「あの「・・・脚本頑張るって、優と書いてたんじゃない」
また私の口から出るのは可愛くない言葉だった。
「ごめんね」そう言いながら樹は嬉しそうだった。
「なんで謝るのよ。なんでそんな顔するの?嫌いなのよ、樹なんて」
「僕は千明ちゃんと久々に話せたから嬉しいよ」にこにこしている樹。
駄目だ話が通じない。私は逃走することに決めた。
