「先生、何ですか。」
部室へ着き、思考が戻ってきたので手を振り払うと、
先生はその大きな手で私を引き寄せ目を合わせながら言った。
「俺が言ったのはその感情だよ、野宮。」
「え?何ですか」
「わかんねぇかな、大事なものが分かったんじゃないのかよ。傷ついた顔してたぞ、お前。」
(私・・・)
「私が傷付くなんてお門違い。私、あんなに樹にひどい態度とってたのに、いざ優と話してるところ見たら、真っ白になって。だって、樹は、」
私は外見を通して変わり、樹は何も変わらず接してくれた。
樹が外見を変えると私だけが知っている彼が無くなっちゃいそうで。
樹はひどい態度をとっても私だけを見ていると、許してくれると心の奥底では思っていた?なら何て傲慢なのだろうか。っていうか、
(私にとって樹って何?)
