すぐに友人に泣きつき、講義終わりに数名でなぐさめ会となった。

友人たちは彼の不貞を責め、「美桜は悪くない」と何度も励ました。

流し込むアルコールの量が増えてくると、不思議なことにそう思えて、美桜の気持ちはいくらか晴れていった。


ただそれは、現実をぼやけさせただけだった。


駅にたどり着いて一人になると、急に頭が冷えて言いようのない孤独に襲われた。


これからどうしよう。

どうしようもないけど。

彼がいなくちゃって、わけじゃないけど。


心に空洞が出来て、そこをどうしたら埋められるか、今は全くわからない。


寂しさだけが押し寄せて、美桜の冷静を奪っていく。