そうしてとうとう、昨日が最後の夜だった。 『…。』 『…。』 お互い、言いたい事が言えなかった。 さよならのタイミングが、 分からなかった。 あとちょっと。 もうちょっと。 あと1分、3分、5分。 10分経って、一時間経って、 『…泊まって、いい?』 だって、あたしは彼を好きだから。 明日の結婚式を楽しみにしてるだろう彼女に、 酷い事をしてるとしても、 『うん。』 断るなんて出来なかったの。