16の、ハネ。



「え……わ、私が!?」

美香ちゃんはコクリ、と小さく頷いた。

「で、でも、私、バドミントンなんて……」

「陽人がアイツなら出来る、って言ってたよぉ」

「それ勝手にあの人が言ってるだけだから」

私が一つため息をつくと、今度はマセガキたちのが口を挟んできた。

「信頼されてんじゃ〜ん」

「だ・か・ら! そんなんじゃないって言ってるでしょ!?」

やーいムキになってんのぉ、とマセガキ軍団の一人がからかってきたが、もう無視することにした。

「でも、シャトル投げるだけだし、誰でもできるっしょ」


そこで私は、「あれ?」と思った。


てっきり私自身がバドミントンをやるのかと思っていたけど……。


「私が手投げして、それを美香ちゃんが打つってこと?」


すると、そこにいた子たち全員が「何を今更」みたいな顔をしながら大きく頷いた。



自意識過剰も大概にしろ、私……。