「ね! おねえちゃん、なんで最近ずっとココに来てんのー?」
練習に戻った陽人と入れ違いに、ちびっ子たちが観客席に上ってきた。
「あ、えぇっと……陽人に誘われて、それで……」
「もしかして、陽人のカノジョー!?」
「ちっ、違う違う! 最近知り合ったばっかだし、それはないよ。ただの友達」
と言ってから、自分でもアイツのこと『友達』と認識していたことに気づく。
「ふーん。でも、陽人が友達とか連れてきたのなんて初めてだよなー」
「だよねー」
子供達は、謎めいた笑みを浮かべる。こいつら、私と陽人の関係を変な風に認識してるな。マセガキにもほどがある。
「ところで、おねえちゃん何て名前なの?」
先ほどまでずっとマセガキたちの後ろに隠れていた女の子が、私に話しかけてきた。くりっとした目がかわいい。
「私は音羽。君は?」
「みぃは、美香! あ、あのね……」
美香ちゃんが上目遣いでこちらを見つめた。なんとなく威圧感。
「音羽ちゃん、一緒にバドミントンやらない?」
