口火を切ったのは、彼の方だった。
「はい、じゃあまず俺から! これから暇?」
いやいやいや、ちょっと待て。
「さっきの質問はどこいった!?」
私のこの問いに対し、彼は意外にも冷静な返答をした。
「んー、どうせこの辺なんだろうなって思ってさ。別にわざわざ聞かなくてもいいかなぁ、と」
なるほどね、と納得したのもつかの間。
「それで何でこの質問なのさ!?」
私が半ば反射的に突っ込むと、彼は私の顔めがけてビシッと指を指した。
「はい、ルール違反! 質問したいなら、俺の質問にきちんと答えてからにしてくださーい!」
「ぐ……」
正論を言われて、私は思わず口をつぐんだ。
「よし! それでは改めてもう一度。これから暇?」
「べ、別に特に予定ないけど……」
すると、彼はニヤリと笑った。
「よし、それじゃあ今からソウタイ行こう!」
