目覚めの悪い和真だが、その日はすんなりと目を覚まし、ベットから体を起こす。


「やばぃ、早めに母さんに言って、毛布と掛け布団出してもらお。」


ぼそぼそと独り言をもらしながら、ベットから追い出されていたタオルケットを拾い上げ、体に巻く。


今朝の気温はそう低い物ではなかった。しかし、かけてあったタオルケットすらも剥いでしまえば、朝はそれなりに肌寒い。


完全に目が覚めてしまってもベットから抜け出せないのは万年の怠け精神の賜物で、こうなると引き摺り出せるのは彼の幼馴染みだけだった。