魔法使い「原稿を用意致しました。」

斎藤「なんやねん。」

魔法使い「300枚。ユーモアの物語を紡いで下さい。」

斎藤「いやいきなり言われたって、今までだって無理やった。書けへんよ。」

魔法使い「書くしかないのです。あなたは。書きたかったのではないですか。」

斎藤「そうやけど。」

魔法使い「ステージごとのボスを、あなたの10枚のユーモアで、笑わせたら、あなたの勝ちです。世界はユーモアで満ちる。」

斎藤「それはいいけどさ…みよちゃんのことが、気になるけど…」

魔法使い「昔の女のことなど忘れるのです。」

斎藤「女、つうかさ…」

魔法使い「さあ、何かユーモアっぽいことはございますか。」

斎藤「小さい鬼ヶ島にさ、桃太郎と鬼がさ、闘うのよ。どう?」

魔法使い「面白そうですね。書けそうですか。」

斎藤「アイデアだけで、展開が書けないんだよ。昔からそうだった。」

みよ「斎藤くん、がんばれ!」

斎藤「みよちゃん!どうしてここに?」

みよ「異世界の穴をこじ開けて来た!」

斎藤「みよちゃん、最高やな…」

みよ「私は、斎藤くんを応援するよ。そのために、ハンバーグを作ってあげる。」

魔法使い「あなた、ハンバーグ作れるんですか。」

みよ「私は料理はドヘタです。」

魔法使い「愛情で補うってわけですか。」

みよ「ザッツライ。」

斎藤「みよちゃん。俺は十分嬉しい。昔、彼女と付き合ってたことを思い出すなぁ。」

みよ「はい?」