その後黒マスクの家に行った。

男性の一人暮らしにしては整理された部屋。韓国で撮った写真も何枚か飾られていた。

「なんで日本に来たん?あ、この写真…」

「軍隊の時の写真だよ」

軍隊にいた時は"大きい鍋にご飯をたくさん作っていた"そうだ。

小さい頃に親が離婚をして、看護師だったお母さんが韓国ではあまり稼げないのでイギリスに移り数年住んでいたことも教えてくれた。


わたしはどれだけ自分がなにも知らず平凡に暮らして来たのか気づくと共に、自分の親に感謝した。


「百合華ちゃん、すき」

「わたしも…」

キスをされ、熱い夜を過ごした。