ホッとしたら気が抜けて、
思わずその場に座り込んでしまった。
「ちょっ、バカ!座り込んだらパンツ見えるから、てか見えてるからっ!」
悠君は着ていたジャケットをあわてて脱いで私の膝のうえにかけてくれた。
余裕のない悠君の子供っぽい表情を見ていたら、わけのわからない涙がぽろぽろとこぼれた。
「怖かったよね、ごめん。もう大丈夫だから泣かないで?」
一緒に屈んで頭を撫でてくれる手があったかい。それは間違いなく悠君の手のひらだった。
「でももうちょっと女の子としての自覚もってくれなきゃ。おちおちバイトもしてられないや」
顔を上げると悠君は困り顔で笑ってた。
「いい加減自分のキレイに気付いてね」
悠君が涙を拭ってくれたけど、視界がぼやけて彼がどんな顔をしてるのか、よく見えなかった。
「ほんと、もう数分遅かったらと思うと生きた心地がしないって」
「……ごめんね、お店でひどいこと言って。私謝りたくて……」
その言葉に対して返ってきた悠君の声は、予想外にとても穏やかだった。
「謝ることなんかないよ。沙羅は何も間違ったこと言ってない。俺あれから反省したし」
顔を上げると悠君は、優しく微笑んでくれた。
「それに俺のこと待っててくれたんでしょ。沙羅は悠介に会いたかったんだもんねー?」
「うん」
「え?」
「会いたかったすごく。悠君に」
いつもならかわすのに。
いたずらっ子みたいに悠君が私をからかうのを、いつもならもっとうまく、かわせるのにな。
思わずその場に座り込んでしまった。
「ちょっ、バカ!座り込んだらパンツ見えるから、てか見えてるからっ!」
悠君は着ていたジャケットをあわてて脱いで私の膝のうえにかけてくれた。
余裕のない悠君の子供っぽい表情を見ていたら、わけのわからない涙がぽろぽろとこぼれた。
「怖かったよね、ごめん。もう大丈夫だから泣かないで?」
一緒に屈んで頭を撫でてくれる手があったかい。それは間違いなく悠君の手のひらだった。
「でももうちょっと女の子としての自覚もってくれなきゃ。おちおちバイトもしてられないや」
顔を上げると悠君は困り顔で笑ってた。
「いい加減自分のキレイに気付いてね」
悠君が涙を拭ってくれたけど、視界がぼやけて彼がどんな顔をしてるのか、よく見えなかった。
「ほんと、もう数分遅かったらと思うと生きた心地がしないって」
「……ごめんね、お店でひどいこと言って。私謝りたくて……」
その言葉に対して返ってきた悠君の声は、予想外にとても穏やかだった。
「謝ることなんかないよ。沙羅は何も間違ったこと言ってない。俺あれから反省したし」
顔を上げると悠君は、優しく微笑んでくれた。
「それに俺のこと待っててくれたんでしょ。沙羅は悠介に会いたかったんだもんねー?」
「うん」
「え?」
「会いたかったすごく。悠君に」
いつもならかわすのに。
いたずらっ子みたいに悠君が私をからかうのを、いつもならもっとうまく、かわせるのにな。



