わたしのキャラメル王子様

次。悠君のクラス。



①体育祭実行委員の代打メンバーで揉める。

②リレー代表選手の選出で揉める。

③100メートル代表選手の選出で揉める。

④芸術祭どうすんの?と揉める。

⑤片思いしてた女子が泣いていたらしい。片思いしていた男子も泣いていたらしい。教育実習生の女の先生も泣いていた……とかいないとか。



次。学食



①厨房のおばちゃんたち、悠君の転校を知る。

②校内一よく食べる悠君をなくしたショックのあまり放心。



次。ママ。



①悠君恋しさに耐えきれず、あっさりパソコンを購入。

②私より悠君と連絡をとりあっている。

③結果、寝不足。



最後に私はというと……将来のことを真面目に考えるようになった。悠君のお嫁さんになるために、自立した女性にならなくちゃって、ふらふら迷っていた進学先も本命を絞りこんだ。



悠君はあんなに真剣に私との未来を考えてくれてたんだもん。だから私も、それに応えたかった。



あと、悠君がいなくなって初めて気づいたことがある。



登下校のルートでも、昇降口でも、階段の踊り場でも。


昼休みに騒いでる男子の輪の中にも、
放課後の体育館にも、街中にも。



いつどこで何をしていても、悠君の姿を探してる。



それは彼が行ってしまったからじゃなくて、これまでの私のクセだったんだと初めて気がついた。



どんなに探しても悠君はいないけど、でもね。



①相変わらず悠君がすき。
②悠君がだいすき。