わたしのキャラメル王子様

「もう、まだ泣くの?」



「強情な沙羅の代わりに泣いてあげてんのよ。ママ、素直でピュアだから」



「なんかそれひどくない、しかも自分で言う?」



「ねぇ、ママこれから誰のためにご飯作ればいいの?」



「目の前に可愛い娘がいるでしょ」



「あんたご飯黙々と食べるんだもん!反応ないからつまんない」



「……わかった、ちゃんとリアクションする。今日のお味噌汁もさ、お出汁が効いててすっごくおいしいよ?」



頑張ってみたのに嘘くさい、とママはばっさり。



「沙羅は悠君みたいにもりもり食べてくれないでしょ!ダイエットだとか年より臭いメニューだとかって選り好みすんでしょ!片付けもしないし、あれ食べたいとかリクエストもしてくれないし、ママいつも美味しいご飯ありがと~ってハグしてくれないし~っ!」



「大丈夫だから。私もうワガママ言わないから、ねっ?」



予想外に私よりママの方が悠君を恋しがって、私はママをなだめるのに毎日忙しくなってしまった。



そのおかげで余計な寂しさを抱えずにすんで、実はママにちょっとだけ感謝したんだ。