「真保…」



「15年前に…行ってたの…?」



ち…

千香ちゃんだ…






下を見ると、千香ちゃんと大勢のヒトが集まっていた




「私との約束も…国の掟も破って…」




彼女はそういいながら黒い光に包まれているのが分かった





美しい大きな天使の羽のリボンが




真っ黒の悪魔の羽の形に変わり




目の輝きは失われ





一点の光も灯していない




「…命令だ!小木谷真保を捕らえよ!!」




「千香ちゃん!!」



彼女の叫び声と共に、周りの人も変わった




目は、憎しみや追跡をするような鋭い目



手と髪の毛は少しずつ束となって



半透明のグレー色の蛇のようになり



頭の羽は悪魔の羽となった



制服も



綺麗だったターコイズブルーが一瞬にして真っ黒になった




皆…



やっぱり



機械のヒトなんだよね…



「コキタニマホヲ、トラエヨ」



彼女の言葉に、反復するように大勢のヒトが答えた




もう



私の友達はいなくなった…