身体に触らないという条件に、俺は戸惑った。


それは、彼女の真意が分からなかったからだ。


なぜそんな条件を出したのだろう。


確かに、彼女は魅力的なプロポーションをしている。


身長は160ぐらいだったが、胸は90以上あった。


Eカップはありそうだ。


腰つきが色っぽく、童顔とのアンバランスさが妙に男心をそそった。



身体目当てに言い寄ってくる男が鬱陶しいから、そんな条件を出したのだろうか。




だがそれでは、彼女自身をも淋しくしてしまうはずだ。



それで満足なのか?



俺は、素朴な疑問を彼女にぶつけてみた。



「君は、それで淋しくないのか?」


「淋しい?」


「好きなら、抱き合いたいと思うのが普通だろ?」


すると意外な答えが返ってきた。



「嫌いなんです。・・・私、そういうの」


倉田奈緒は淡々とした口調で言った。