「チェックアウトは12時だから、それまでは のんびりしてるがいいよ」


「ねぇ・・・」


「ん?」


「番号交換しよ」


「悪い。携帯持ってないんだ」


「嘘だぁ」


「ホント。・・・嫌いなんだ。電話」



「また、逢いたいなぁ」


「縁があったらな」


「ねぇ、名前 なんていうの?」



「マコト。・・・イナガキ マコト」



俺は部屋のカードキーをミニバーの上のテーブルに置いた。