「けどさぁ、彼女の理想の男ってどんなタイプだ?」


「ふむ。・・・澤田の話から想像するに、学歴や外見は あまり重視しない感じだな」


「もしかして、年収ウン千万じゃなきゃ嫌だとか?」


「ハハ、それじゃ俺ら全滅だ」


「医者とか、弁護士、会社の社長とかさ」


「金の亡者じゃあるまいし、それはないだろ?」


「いやいや分からんぞ。あんだけ良い身体してるんだ。自分に高値をつけても おかしくない」


「身体?」


「お前は実物を見てないからなぁ」


「スタイルいいのか?」


「そりゃもう、ボンキュボンだぞ」


広瀬は両手で身体のラインを強調した。



有希に見せてもらった写真は肩から上しか写ってなかった。



あの顔でスタイル抜群となれば、自分に高値を付けるという広瀬の考えは まんざらでもないかもしれない。