学校が終わり私はすぐに教室を飛び出した。肩にギターの重みを感じながらナナカに早口で「また明日!」と告げた。
一分一秒でも早く私は歌いたい。
今日も授業中に考えた曲がある。歌詞もスラスラと出てきて一曲出来たんだ。
歌ってみたい。早く。
私は早歩きから次第に小走りになって行き駅についた頃には息が切れていた。
電車に乗り、学校の最寄り駅のC駅から5つ目。
N駅で私は電車を降りた。ここが私の家からの最寄り駅だ。
私はいつもの大きな木があるベンチに座った。
ギターを出すとチューニングをし、Cコード、Gコードと順に押さえて音を出していく。
「───よし!」
上手く音が鳴ったことに満足した私は頷くと大きく息を吸った。
さよならgoodbye 君に贈るよ
「愛して」と泣いたのは一体誰?
涙を堪えて微笑む君
未来(さき)が怖くて言えなかった言葉