けれども、当然ながら先生が見逃してくれるはずがない。 「こらっ、諦めるのが早いぞー?」 「あたしにしては頑張った」 「それで頑張ったって言うのなら、今すぐ全世界に謝ってこい」 ひどーい、なんてあたしの声は無視された。 あたしは腹をくくって、おとなしく参考書に手を伸ばす。 と、先生に右手を掴まれた。