いつの間にかあたしの目の前の教卓に座って小説を読み始めていた先生に、あたしは休憩を所望する。 「せんせー、お昼」 「先生はお昼じゃありませーん」 小説から顔を上げないで、返事が返ってきた。 あぁ、いけない。 勉強のし過ぎで会話が小学生だ。 いいもん、別に。 勝手に食べるから。 いそいそと弁当を取り出す。 ランチバッグの中に一緒に入れていた保冷剤は、まだ完全に溶けてはいなかった。 ラッキー! だなんて頬にくっつける。 あぁ~生きかえる~!