* * * 隼くんとの待ち合わせの小さな公園。 バイトの制服でもなく、バイトに向かうラフな格好でもなく、 オシャレな隼くんに合わせて決めた服装。 隣に並んでもおかしくない様に少し背伸びして選んだ服。 久しぶりに履いた高いヒールは歩きづらい。 でも、隼くんの為に……。 今日の朝、頑張って作ったレモンタルトを持ってわたしは隼くんを待っていた。 午後1時。 隼くんの運転する車がわたしの目の前に止まった。 少しかがんでガラスの中を覗くと、そこには笑顔の隼くんがいたんだ。