「そのときに、オレも頑張んなきゃなって思ったんだ。
オレも夢に向かって頑張んなきゃって……そう思わせてくれたのは結衣なんだ。
オレ、本当、結衣には感謝してる。ありがとう」
隼くんが頭を下げて、ゆっくり顔を上げた。
その隼くんの笑顔を夢に向かって頑張ろうとする強い意志と輝いた瞳。
わたしも笑顔になる。
「お礼言わなきゃいけないのはわたしだよ、ありがとう。隼くんも、頑張ってね」
隼くんに出会えたから。
隼くんを好きになったから。
隼くんがわたしの夢を応援してくれたから。
だから夢に1歩近づけたわたしがここにいる。
わたしの背中を押してくれたのはわたしでも誰でもない、隼くんなんだよ。

