二回目の初恋~初恋の彼を思い出したら

「中学入学と同時に戻って来てたんだ。

でも、俳優として、がんばりたかった。

千里が忘れてしまうほど、遅くなっちゃったな。

ごめんな。」

気がつくと、目が濡れていた。

「忘れてて、ごめんなさい。」

濡れてた目をティッシュで拭きながら、謝る。

「大丈夫。

今、思い出してくれて、ありがとう。」

通坂くん―斗真の温かくて、優しくて、大好きなぬくもりに包まれた。