なんのために存在するのかわからない。
急な坂道の両脇には満開の桜が咲いていた。僕はあまり体力がない。
というか全然。
この坂はどれだけ続くのだろう。イライラする。
イライラしているこの僕の名前は橘 恋。
恋と書いてレンと読む。
だけど実際、彼女いない歴=年齢なわけで、だから恋愛経験もゼロ。
名前に釣り合わない。まったく、ため息と息切れの舞台なんてさっさとぶち壊したい。そんな気分。
もちろん性別は男。なのになぜだろう。
なんで僕は今スカートを履かされているんだろう?