拝啓 茉白、愛しい君に花束を。

「茉白っ!!」

蒼の声が聞こえたが、無視して走った。

「茉白様!?」

「…野田さん…」

たまたま歩いていた執事の野田さんに見つかって引き止められてしまった

「どうかなさいましたか?」

野田さんの心づかいは嬉しいけど、
今は逃げなきゃ…

「いえ、何もないの…きゃっ!」

グイッと後ろに引かれてよろける。

危ない…!

ん…?何かに包まれてる?

この匂い…蒼?