拝啓 茉白、愛しい君に花束を。

「ごめんね蒼」


私のせいで怒られてしまった。


「別に」

それだけ言って、
蒼は私の荷物を持って、スタスタ私の部屋に向かっていった。


「あっ、待って蒼!」


私が部屋についたときには、蒼は私の部屋のソファーに座っていた。


「ちゃっかりくつろいじゃって…」

制服のブレザーを脱ぐ。

「ふぅ…」

「茉白」

低い蒼の声。いつもの声じゃない。
ビクッと肩を震わせてしまう

「なぁ、茉白…誰にやられた?」

へ…?

「な、なにを?」

もしかして気づいて……るわけないよね?

それにしても学校で起きたあの莉奈との事は黙っておくつもりなのに。

あのあとどーなったんだろう

「顔…赤いぞ」

「っ、……!!」

ほんとに、気づいて…!?