拝啓 茉白、愛しい君に花束を。

「おかえりなさいませ。茉白様」


ガチャッ


蒼が優しく玄関のドアを開けてくれる。


「……ただいま。」

バタバタ……!!

「茉白っ!!!」


「……お父様」


慌てて駆けつけてきた父は、もの凄く怒った顔をしていて。


「お前という奴はっ…!!!!」

「達矢様、落ち着き下さい。茉白様にも、この様なことはなさらないようにと言っておきましたので」

蒼が仲裁に入って、父を慰める。

「っ、ちゃんとしつけておけ。何のためにお前を茉白に付けているか分からん」

「はい。かしこまりました。」

父はそれだけいうとくるりと踵を返していった