利用者さんが来てからは
名前を覚えるのに一人一人に挨拶と自己紹介を
しながら話しかけて、おしゃべりをしていくのが
今日の主な仕事。



お年寄りは、人によって
関わり方や、
声のかけ方が変わってきたりするのは
知っているので緊張しながら

でも、笑顔で話しかけて
しばらく話して


渡されたタイムスケジュールを見ながら
メモをして
お茶の準備なんかは手伝わせてもらいながら
仕事をしていく。




やっぱり、新人として扱われるのには
違和感があるけど

それよりも、仕事を覚えるので精いっぱいで
刻々と時間が過ぎていった。



昼過ぎになって、利用者さんの一人と
お話していると
高木さんに呼び止められる。



「そろそろ休憩だから。
 私はもう少しここの仕事してから行くから
 香坂くんと休憩行ってきてくれる?」



そういわれて
香坂さん?
だれだっけ?。


と周りを見渡すと、こっちを見ている男の人と目が合う。


招きされたので
高木さんに挨拶をして
そっちに向かう。



「僕と休憩らしいから
 休憩室にいこうか、案内しますね。」


そう言って歩き出す香坂さんに
お礼を言って後を追う。