7月28日10:30

急遽、翔と海に行くことが決まり、電車に揺られること一時間半。目の前には吸い込まれそうなくらい濃い青をした海が広がっている。他の季節では割と静かな彼も、もう夏本番、太陽がこれでもかという程精を出しているためきらきらと輝いていてまぶしい。

(太陽さんそんな頑張らなくていいから…。)

あまりのまぶしさに目を細めてボーっと突っ立ていると急に後ろから力が送られてきた。

「あっぶ、」

「なーにしてるの。早くいくよ、楽しい時間はあっと言う間なんだから…」

「ちょっ、待って」