「小春!おっはよ!」
いつもの朝。
「おはようなっちゃん♪」
いつもの友達の笑顔。
私の、何気ない平凡な日々。
「小春昨日の野市 ゴン太のテレビ見た!?まじイケメンで歌うまで!!!」
「見た見た!声綺麗だよね!」
「まあ、タツキのがかっこいいかな~」
「また出たのろけ」
なっちゃんには彼氏がいる。すごく幸せそう。
いいなぁ。私なんて初恋もまだ。なっちゃんはボーイッシュなとこあるけど、顔は整ってるし、誰にでも分け隔てなく優しいし、恋する姿は可愛い乙女だもんなぁ。
私もいつか恋して笑いたいな。

お昼。なっちゃんとお弁当タイム!だけど、なっちゃんはなにやらお電話中みたい。
「え、いいの!?うん!わかった!今から行くね!うん、うん、小春がいいって言ってくれたら、一緒に行くね!」
えっ!?なんだろ?
「小春!」
「は、はい!」
「今日さ、お昼、彼氏も一緒でいいかな…?いつも通り屋上でだよ!」
え、と、それは私はおじゃま虫じゃ…
「いやいや!お二人で仲良く!」
「あ、そんな気使わんで!彼氏の友達もいるの!1人だと気まずいかもだし、夏希の友達もどうかって言われて、」
確かに…1人は厳しいかも。
「わかった、一緒に食べよ!」