舌を開けた時だったな。 初めてピアスを開けたのは、小6。 それから開け続けた… もちろん、中学の頃からずっと今まで問題児扱いだ。 「凰己…もう、開けないでよ?」 『…分かってる』 そんな顔、見せんなよ… そっと、ピアスから手を離し、その右手を額に当てる… もういい…疲れた。 そのまま横向きになって目を閉じる… 風の音に耳を澄ませ、心を落ち着かす… 冷たいコンクリートが、今は気持ちいい。