瑞希が凛たんを連れ去って数分後。
「れいじぃぃぃぃぃ――――――――――――!!!」
ドッドッドッ!!という激しい足音を響かせながら、鬼の形相の初代龍星軍総長がやってきた。
「なぁーに、瑞希鬼ちゃーん?」
「誰が鬼だゴラぁ!!!?」
「フン。山から鬼が下りてきたな・・・」
「部屋から降りてきたんだよ!!山も鬼もあるかクソ伊織!!」
「語呂合わせが悪いな。」
「うるせぇ!!テメーらっ!!つーか、烈司っ!!俺の昔の動画で、凛をつってんじゃねぇーぞ!!?」
あらん限りの怒りで怒鳴りつけてくる瑞希は、すべての事情を凛たんから聞いたようだった。
(まぁ、最後の最後で、凛たんが瑞希に自白するのはわかってたけどさ~)
「やけるな~マジで。」
「ああん!?火あぶりが望みかっ!!?」
「え~?俺、なんにも悪いことしてねぇーぜ?」
笑顔で言えば、瑞希のみけんにしわが寄る。
「自覚ねぇのかポンコツがっ!!俺の動画で、凛にセクハラしたのは事実だろうが!!?」
「やだなー人聞きが悪~いぃ。」
「お前の性格が悪いわ!!烈司っ!!ぶっ殺すっ!!」
「やめてー!瑞希お兄ちゃん!!」
拳を上げれば、後ろから凛が飛びついてきた。
「そうだぞ、やめろ。」
同時に、振り上げたこぶしを伊織が掴む。
「昔の自分を見られたくらいで、なんだというのだ?恥じるような過去か?」
「俺がまっとうじゃねぇーのは、俺が一番わかってんだよ!俺の許可なく、勝手に見せたことにムカついてんだよ!」
「俺達が撮る時、お前はそんな制約は言わなかったじゃないか?記録させねば良かっただろう?」
「そうだけどよ!誰がこんな使い方されると予想できっかよ!?つーか、伊織テメー!なにテメーも、烈司と一緒になって凛とイチャイチャしてんだよ!?参加しないで止めろよ!?」
「馬鹿者!俺も暇じゃない。凛道がこたつでまるまる瑞希を見たいというから・・・ファイルを探すのに忙しかったんだぞ?」
「お前も共犯かよっ!!?そりゃ、参加するわなぁー!!」
〔★立派な関係者だ★〕


