彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)



軽くお団子にしたり、セーラームーンみたいな髪型にする。


(これ、三つ編みできるか?)


試しにアミアミしてみる。

短いが、三つ編みは出来た。

手を離せば、サラッと素早くほどけて、元のサラサラヘアーになる。

余りかたがつかない。

その様子を見ていた伊織が話しかけてきた。


「すぐ元に戻るだろう?」

「おう。」

「モニカが騒いでいた。髪の毛までまっすぐで素直だと。」

「地毛でこのストレートは、大変かもな~リーゼントできっかなぁー?」

「凛道にお前の髪型はあわん。まだ、ウルフが良い。」

「俺はウルフより、このままが良いなぁ~」

「フン、同感だ。」



そう言うと凛たんから手を離す伊織。

興味が髪の毛に移ったらしく、指にからめて遊び始めた。



「ふあああ~!このお兄ちゃんも素敵!なんて罪なお方!」

(そりゃあ、凛たんもじゃねぇーの?)



あまり夢中になってるので、どこまで俺らに無関心できるか試したくなった。

そっと、背中に手を回して、凛たんの腰を抱いてみる。



「瑞希お兄ちゃんの背景に、森林の緑がよく映えます・・・!」



あれ?

気にしない?

てか、気づかないの?脇を触った時は、めっちゃ反応したのに~?



「りーん、たーん!楽しい~?」



馬鹿っぽい声を出しながら、凛たんの首に顔を埋めてみる。

さすがにビビるか?叫ばれるか?



「楽しいです!」

「・・・。」



まったく俺を見ることなく、俺のスマホの中の瑞希に釘づけ。



〔★ブレなかった★〕