「も、もういいですぅ!耳もノゥサンキュー!」
「なんだ?脳点とノゥサンキューをかけたダジャレか?」
「お心遣いは十分ですので、おやめくださーい!」
「ほぉ・・・人がせっかく、成長ホルモンを刺激してやってるのに断る気か?」
含み笑いをしながら、伊織が親指で首をなぞった。
ツツー・・・
「~~~っ!?」
ビクッ!!
それで、わかりやすいほどその身を震わせた凛たん。
「れーじさぁあんっ!!」
とうとう、耐え切れなくなった凛たんが、伊織を振り切って飛びのく。
ガシッ!!
「烈司さんっ!」
「お♪」
見守っていた俺へと、力いっぱいしがみついてきた。
(役得♪)
「お、お助けを~!!」
助けを求められ、頼りにされ、俺の保護欲が動く。
「よしよし♪伊織~それぐらいにしろよ?」
「フン・・・根性ナシが。」
悪態を返す伊織だけど、その目はとても満足そうだった。
人の嫌がることをするのが好きな奴だからな~
「ほーら、大丈夫だぜ、凛たん?イオリン、もう意地悪しないって?」
「俺がしたのは、身長を伸ばすためのツボマッサージだ。」
「わかったわかった。けど、もうおしまいだろう?」
「チッ!今日のところはカンベンしてやる。」
「え!?そ、それって・・・次回もあるということですか・・・?」
ビクビクしながら聞く凛たんに伊織は―――――
「・・・。」
無言で凛たんから視線をそらす。
「何か言って下さいよ!?」
(絶対、次もするな・・・)
沈黙=YESってことね?
「れーじさぁーんっ!!!」
「大丈夫、大丈夫♪その時は烈司さんがいるから♪」
「本当ですか!?」
「ホント、ホント♪」
(つーか、次回は俺も参加しよっかなぁー)
凛たんの反応、可愛かったからな~俺も触ってみてぇし♪
(なぁーんてな♪冗談だけど~ハハハ!)
〔★嘘に聞こえないところが怖い★〕


