「や、やめてくっ・・・!ひゃ!?」
「凛道、腎兪(じんゆ)と言うツボはわかるか?」
「ひゃあん!?・・・じ、じんゆ!?」
「背骨から左右に三センチほどの場所にある。ウェストのくぼみのあたりにある『背を伸ばすツボ』だ。」
「背をの―――――!?えあっ!?」
「そう、ここだ。押すと背が伸びるという。」
「あ、あ、あ!?ちょ、くすぐっ・・・ああ!?」
「低身長を気にしている後輩へ、先輩からの親切だ。受け取るがいい。」
「そんっ・・・あっあっあっ!」
(上手いこと言うな。)
そう言えば、凛たんもうかつに抵抗できなくなるってことかよ。
さすが、悪のゴレンジャーブルー。
合法的に触る方法がわかってるな。
〔★嫌がる凛の気持ちもわかった方が良い★〕
「獅子、島っさん!や、やめて!そこは――――!」
「よかろう。次は脳点(のうてん)だ。」
「のうてん!?あ、頭なら~」
「耳だ。」
「ふにゃ!?」
シュバッ!と、伊織の両手が凛たんの両耳をそれぞれつかむ。
「いいか、凛道。今触っているのは、外耳(がいじ)の下部あたりに、突き出ている軟骨だ。」
「にゃにゃにゃ!?」
「こうやって、人差し指と親指ではさんで軽くもむといい。1回につき3分だ。」
「な、ちょ!?なんか、くすぐっ・・・なんでー!?」
「くっくっくっ・・・敏感だな・・・!?」
(俺、何を見せられているんだろう・・・)
赤い顔で戸惑う凛たんはいいが、邪悪に笑う伊織がイケナイ大人にしか見えない。
(つーか、わざと凛たんがもだえるような触り方をしているところが悪だぜ・・・)
〔★助けない烈司も悪い大人だ★〕


