彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)



「おい伊織、凛たん震えてんぞ?」

「寒いのか、凛道?」

「いいえ・・」


伊織の問いに首を横に振る凛たん。


「そうじゃねぇーよ、伊織。」

「ではくすぐったいのか、凛道?」

「いいえ・・・」


伊織の問いに、再度首を横に振る凛たん。


「だからそうじゃねぇーって。」

「ならばなんだというのだ、ニコチン?」

「タバコ吸うからって、その呼び方はやめろよ。つまり、獅子島さんに恐怖を感じてなーいってこと。なぁ、凛たん!」

「いいえ・・・ん?」


俺の言葉に首を横に振った後で、あれ??という顔になる凛たん。



(そうだよ~この流れなら、俺は凛たんに『伊織に恐怖を感じてるよね?』って聞くとこだもんな~?そこをあえて、『真逆』で、『伊織に恐怖を感じてないよね?』って言ったんだよね~?)

そうでもしないとさ~



「今の返事・・・俺に恐怖を感じてるということか、凛道・・・!?」

「え!?あれっ!?」


(凛たん、本音を言わないもんね~)

ひっかけ問題みたいな質問でごめんねー♪


〔★凛は見事に引っ掛かった★〕


「誰が怖い、だと・・・!?」

「う、ああああああ!!ち、違います!違います!」

「うそうそ♪引っかかった凛たんも、可愛いなぁ~♪」

「ひどい!烈司さんっ!今のは誘導尋問ですよぉー!?」

「おやおや凛た~ん?否定しないのかなぁ~?」

「凛道・・・!?」

「ああ!?しまった・・・ち、違いますぅ!!」


〔★烈司のいたずら、凛はピンチを迎えた★〕


「凛道お前・・・俺がこんなに優しく触ってやってるのに、怖がるとはどういうつもりだ・・・!?」

「お、お許しを!!」

「どこに怖がる要素があるのか、30文字以内で述べてみよ・・・!」

「お、お慈悲を!お慈悲を下さーい!!」

「お前は鷹の爪弾の総統か?」

「僕、ちょび髭のハゲではないです~!」

「同感だ。お前の髪室、ハゲの心配はなさそうだ・・・!」

「わ・・・わしづかみしながらおっしゃらないで下さー・・・い!」


(たく、しょーがねぇーな、伊織。エキセントリックしずぎだろう~?)


凛たんの髪の毛をつかんでゆさぶる伊織を見て、これはそろそろ助けるべきだと判断する俺。