瑞希とケンカした。


「この女ったらしが!!」

「テメーは女だけどな!」

「こんの!?俺は男だ!!くたばれ!」

「瑞希がな!」


いつもは瑞希の言葉を流すが、俺もストレスがあったのでカチンときた。

売り言葉に買い言葉で、瑞希が部屋に引き上げる。

フェチリータのキッチンに1人残された。


(あの野郎・・・!)


俺、宗方烈司は、あいさつ感覚で、真田瑞希と小さい喧嘩をよくする。

それが時々、活動が活発化して、大きく爆発することがある。



〔★火山活動か★〕



イライラを押さえるため、タバコに火をつける。


「派手な痴話喧嘩だな?」

「テメーも俺と喧嘩したいんか、伊織?」

「時間の無駄遣いはせん。」


通りがかりの獅子島伊織が声をかけてきた。

皮肉る相手に皮肉で返せば、鼻で笑うインテリ男。


「女でもめたか?凛道でもめたか?」

「うっせー!」

「凛道か?やれやれ・・・あれは瑞希のおもちゃだろう?」

「あん?そのわりにゃ、テメーもチャチャいれてんだろうが!?」

「否定せんのか?本当に凛道絡みだとはな・・・。」

「うっせー!!」


ため息交じりで立ち止まる伊織。

割愛するが、凛たんのことで瑞希ともめたのは事実。

瑞希が凛たんを大事に可愛がってるのはわかっている。

けどな~俺的には、いろいろ注意しときたいことがある。

野暮だと思ってるが、ついつい、口を出しちまう。


(こっちは親切で言ってるってのに、瑞希の野郎~!)


〔★世間ではそれを余計なお世話という★〕